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2009年11月19日 (木曜日)

サン=テグジュペリ

仕事に追われていて、ネタがない。

  

横の本棚に本が何冊か並んでいる。大抵はここ数年の本で、ブックオフに出せば、また買い手が現れるくらいの状態だ。その中に、陽に焼けた文庫が十冊くらいある。引越しや古書整理などの淘汰を経て、また読むだろうと思って捨てずにおいた思い入れのある本だ。

風呂が使用中なので、一冊手に取ってみた。

  人間の土地 / サン=テグジュペリ 堀口大學訳 (新潮文庫)

星の王子さまの方が有名だが、サン=テグジュペリは郵便の定期航空のパイロットだった。彼は一度砂漠の真ん中に不時着して、九死に一生を得ている。それらの体験を元に彼は「人間の土地」や「夜間飛行」を記している。

冒頭から抜粋

『ぼくは、アルゼンチンにおける自分の最初の夜間飛行の晩の景観を、いま目のあたりに見る心地がする。それは星かげのように、平野のそこここに、ともしびばかりが輝く暗夜だった。

あのともしびの一つ一つは、見わたすかぎり一面の闇の大海原の中にも、なお人間の心という奇蹟が存在することを示していた。あの一軒では、読書したり、思索したり、打ち明け話をしたり、この一軒では、空間の計測を試みたり、アンドロメダ星雲に関する計算に没頭したりしているかもしれなかった。またかしこの家で、人は愛しているかもしれなかった。それぞれの糧を求めて、それらのともしびは、山野のあいだに、ぽつりぽつりと光っていた。中には詩人の、教師の、大工さんのともしびと思しい、いともつつましやかなのも認められた。しかしまた他方、これらの生きた星々のあいだにまじって、閉ざされた窓々、消えた星々、眠る人々がなんとおびただしく存在することだろう・・・。

努めなければならないのは、自分を完成することだ。試みなければならないのは、山野のあいだに、ぽつりぽつりと光っているあのともしびたちと、心を通じあうことだ。』

学生の頃、このページを読んで、のめりこんだ。今はもう一度読み返さないと、内容を思い出せないが、当時目をぎらぎらさせて読んでいたと思う。

陽に焼けたページをめくると、埃の入り混じった、図書館の古書の香りがした。

週末のスーパーあずさで読むことにしよう。

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コメント

この本ではありませんが、サンテグジュペリの「星の王子」、40になった去年、初めて読みました。
大切なものは目には見えないということ、昔読んでいてもぴんとこなかっただろうな。大人こそ、改めて学んだり感じたりしなければと、いろいろ教えられました。

投稿: のんべぇランナー | 2009年11月21日 (土曜日) 20時05分

>のんべぇランナーさん
僕もウワバミは帽子に見えました。
星の王子様はテグジュペリの恋愛経験の暗喩だとも言われていますね。
小学校の甥っ子にプレゼントしています。

投稿: すうらい | 2009年11月22日 (日曜日) 01時06分

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