本棚

2018年11月 1日 (木曜日)

リニア新幹線 巨大プロジェクトの「真実」 / 橋山禮治郎 (集英社e新書)

技術のためだけに推進されたリニア新幹線のプロジェクトをバッサリ切っている。
筆者の失敗学の目利きの観点から、経済性・技術的信頼性・環境適応性に見合わない計画の現実を訴えている。

巨大プロジェクトは一度動き出すとストップできない。それを冷静に事前審査できれば良いのだが、振り上げた拳を下ろせない状況になっているようだ。高速増殖炉や原発事故も同様に巨大プロジェクトの失敗例だが、技術のための技術による技術の推進が、巨額の経済と連動して動きを誰にも止められなくなった。

自分の会社の事業くらいなら、経営判断でストップされ、リスクは一社の経営破綻くらいになるだろう。
リニア新幹線という巨大プロジェクトは、まだ着工を中止できる。完全に失敗が決定していない。
権力者と巨大産業の利権に異議を投じた、筆者の冷静な勇気に、拍手を送りたい。

トンネルを家族の命を掛けて掘っている人間も、世の中にはいるんだ。

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2018年10月28日 (日曜日)

チーズの科学 / 齋藤忠夫 (講談社ブルーバックス)

先日、家内の友人と会食したお店が「Good Cheeze Good Pizza」という店で、そこで僕が「牛乳のコロイドを凝集させてチーズになる話」を披露して、別のお客の失笑を買ってしまった。
チーズの事をよく分かっていなかったので読んだ。意外と僕は食育が弱い。

料理は科学という見方もあるが、芸術という見方もある。楽しむことが大切だろうと思うので、ひとまず知ることを楽しもうと思った。

普段食べているのはプロセスチーズで、ナチュラルチーズという世界のチーズ事情も分かった。モッツァレラチーズを見て、こりゃ何だと思っていたから。乳酸菌の働きも知った。
乳製品のカルシウム効果がニセモノだと家内は言うが、これを機会にチーズを色々買おう。専門店も足を運べばあるようだ。

そうすると、ワイン飲みたくなるのかな。そこが問題だなぁ。

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2018年10月16日 (火曜日)

人生後半の幸福論 / 齋藤孝 (光文社新書)

副題には50のチェックリストで自分を見直すとある。
この著者の本はいつも読みやすい。

前回アップした本が知識の再武装だったのに対し、この本で進めているのは、体験や人のつながり、趣味や心の動く楽しい期待など、血眼の競争から降りて人生を楽しみながら全身で学ぶことの勧めだ。

余生を送るのは玄冬の75歳くらいから。それまでは楽しみながら学ぶ。知識の再武装でも、やり残したことの再挑戦でも、友人・家族との時間を取り戻したり、芸術に触れるのでも、なんでもいい。
自分の心の糧を養って、人間を学んでいく。これをしよう。

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2018年10月14日 (日曜日)

ジェロントロジー宣言 / 寺島実郎 (NHK出版新書)

ジェロントロジーとは高齢化社会工学の意味として使っており、本書の副題には「知の再武装」で100歳人生を生き抜く とある。
少子高齢化となり、1億総活躍と標榜され、定年雇用も高齢化してきている。しかし、既存の社会構造・社会工学・サラリーマン・生活者・・・の意識は、この行く末への対応法を知らない。
我々将来の高齢者は、前向きに人生を充実させるためのジェロントロジーを、人間学として意識しておく必要がある。
人間的な学びから、人間のあり方を見直す。高齢でもサミュエル=ウルマン風の青春を迎えるための哲学。

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2018年10月13日 (土曜日)

GAFA 四騎士が創り変えた世界 / スコット・ギャロウェイ (東洋経済新報社)

僕自身、Google, Apple, Facebook, Amazonなしではもはやいられない。全てのプライベートがさらけ出されている。
ジョージ・オーウェルの小説「1984年」では、ビッグブラザーというコンピューターが人間を管理する世界を描いていたが、もしGAFAのビッグデータを統括するAIが現れたなら、それは間違いなくビッグブラザーになるだろう。
そして一般人は喜んでプライベートをビッグブラザーに差し出す。人類は裸族に戻ったのだ。

この書籍は、GAFAが生まれた背景を説明し、投資家・起業家の視点から5番目の騎士と成る候補の条件を予測している。
ビッグブラザーの側・エンライテンドの側になりたい人の本。
僕は裸族の側から人間性を守る手法を模索する。
かっこよく言わせてもらえば、レジスタンス、六等星だ。

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2018年9月24日 (月曜日)

地域で愛される子ども食堂 つくり方・続け方 / 飯沼直樹 (翔泳社)

子ども食堂の話を読んでおきたかった。
飲食物を提供する側に回るには、自分には力不足を痛感した。家内の理解や支えてくれるボランティアスタッフがいないと無理だ。
学習支援や語り場づくりであれば、ご尽力できそうだ。食育からサイエンスの入り口を見せることもできるし、音楽が楽しいことも知っている。
とりあえず、本を読んだだけ。奮起してすぐにUターンしてNPOを立ち上げるようなことは考えていない。その地域のニーズを拾い上げることから始める必要があり、その方法すらまだ分からない。

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映画 プーと大人になった僕 (ディズニー・スタジオ)

原題: Christopher Robin
子ども向けだろうと思って、5歳の甥に勧めるべく話題作りに観てみました。
大人向けのファンタジーです。特に仕事に疲れたお父さんや、勉強に疲れた受験生向き。
子どもに絵本を読むと、忘れ物が届きます。それと同じように、プーと出会って忘れ物を見つけませんか?

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2018年9月22日 (土曜日)

サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい / 三戸政和 (講談社+α新書)

副題に、人生100年時代の個人M&A入門、とある。財テクっぽい本だ。
心の中のアーティストチャイルドの対極にある。
そろそろ40代も終わりなので視野を広げようとしているが、家庭もあるし、色々ある。
家族を守ろうと思えば、かっこ良く「リスクテイクだ」とも走れない。
そんな中で本書を思わず手に取った。

はっきり言って、社長になること・経営の側に回ることは、甘くないと思う。
時代の流れを見ながら、こういうオプションもあったなぁ、くらいに頭の隅に留めておこう。

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2018年9月21日 (金曜日)

音楽教室の始め方 / 安藤聡

電子書籍で買った本だが、読んでみるとページ数が少ない。中身はそれなりに濃い。
著者はファイナンシャルプランナーで音楽教室を開業しており、要するに本書は音楽教室のコンサルティング事業の広告である。
それなりに勉強になった。

今僕はギターを学んでいるが、教室の客層を見ると富裕層や高齢者の道楽の色合いを感じる。
そうでなければ教室の経済が回らないのだろう。昔から芸術家はパトロンが付かないとやっていけなかった。
貧困の子どもに、音楽やリベラルアーツに接する機会を与えられたなら。

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徹底調査 子供の貧困が日本を滅ぼす / 日本財団 子どもの貧困対策チーム (文藝春秋)

昨今クローズアップされた、子どもの貧困問題の沿革と対策について書かれている。この本が出された2016年は、トマ・ピケティの格差社会の経済学が話題になった年でもあった。2018年は高齢化社会に目が向いているが、子どもの貧困・格差問題は依然として存在する。
本書では子どもの貧困の背景にある家庭の問題については、こういう例が存在するくらいに留め、総括的にどのような視点でアプローチしたら良いのか、語っている。
要するに、僕たち個人個人が、未来の担い手である子どもたちに普通の家庭の団らんと教養を分けてあげられたら良いと言うことだと思う。

先日、地元の自治会でお神輿を担がせて頂き、熱くなった気持ちで本書を購入した。子どもの貧困について深刻に悩んでいたわけではない。でも社会の高齢化と全てのツケが降ってくる未来の担い手に、何か貢献したいと思っている。
どんな形が良いのか分からないけれど、ひとまず読書の記録をここに残しておく。

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